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その美貌に思わずウットリ……鑑賞的価値の高い腕時計

気が付くと眺めている。そして、どんどん引き込まれて行く。作り手の美意識が宿るデザインや仕掛けが、たまらなく愛おしい。そんな鑑賞的価値の高い腕時計たちをご紹介。

HERMÈS
エルメス/カレ アッシュ
随所に趣向が凝らされた角形時計の新提案



SSケース、縦38×横38mm、自動巻き。77万5000円/エルメスジャポン 03-3569-3300
四隅のアールにモダンを感じさせる正方形のケース。実は、2010年に登場した同モデルのリバイバルだ。随所に目を凝らせば、縦横に直交させたギョーシェ彫りや、その外周を飾る真円状のあしらいが正方形のケースとリズミカルに調和。

受ける光に応じて表情を変える点には、建築家にしてデザイナーであるマルク・ベルティエの卓越したセンスが垣間見える。また、どこか計器を思わせる2桁表示のインデックスには、男らしさも滲む。どこを取っても、うっとりする要素しかない。

PARMIGIANI FLEURIER
パルミジャーニ・フルリエ/カルパ エブドマデール
人間工学に配慮した着け心地の良さに感動



K18ローズゴールドケース、縦42.3×横32.1mm、手巻き。340万円/パルミジャーニ・フルリエ 03-5413-5745
ミシェル・パルミジャーニ氏がデータを収集し、人間の手首に装着した際に最適なバランスで重みがかかるよう設計。結果、生まれたのがユニークなトノウ型のケース「カルパ」だ。

コレクションを一新した今年登場の8日巻きモデルには、ダイヤルに精緻なギョーシェが施される。装着感の快適さに加え、その美観ゆえ飽きることなく着けられる。

CHANEL
シャネル/ボーイフレンド スケルトン
シャネルの美世界を飾る額縁のようなスケルトン



今夏発売予定。K18ベージュゴールドケース、縦37×横28.6mm、手巻き。476万2500円/シャネル 0120-525-519
今年のバーゼルワールドで、多くの賞賛を集めたスケルトンウォッチ。ビスが見えないよう仕上げた正面の顔をはじめ、どの角度から見ても美しく見えるデザインに。円と直線で構成され、無駄がなく美しい設計の自社製キャリバーは、開発に3年かけたという。

その周りを、シャネル独自のベージュゴールド製八角形ケースが額縁のように飾る。絵画を愛でるかのように、その造形美を堪能したい。レディスが出自だが、男性にもぜひ推薦したい。

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スピーク・マリン初のトラベルウォッチ

スピーク・マリンは、ブランド初のトラベルウォッチ『ワン&ツー オープンワーク デュアルタイム』を、10 月より正規販売店にて発売する。スーパーコピーケースサイズはRGケース、Tiケースともに直径38 ㎜と42㎜の2サイズが用意された。販売本数は18KRGが各20本、Tiが各30本の世界限定となる。



ひと目でホームタイムとローカルタイムが確認できるコンプリケーション
 『ワン&ツー オープンワーク デュアルタイム』が搭載する自動巻ムーブメント、キャリバー SMA02 は、デュアルタイム表示およびレトログラード式デイト表示機構を組み込んだオープンワーク仕様だ。パテックフィリップ コピーバレル、ローター、そして1 時半位置のスモールセコンドが、視覚的にもユニークなバランスを生み出し、これまでのオープンワーク・コレクションのモデルと同様、大きな三角形を描くようなレイアウトになっている。



よりソフトなデザインとなった新型ピカデリーケース
『ワン&ツー オープンワーク デュアルタイム』では、ローカルタイムを時計中央の時・分で表示し、ホームタイムは9 時位置のサブダイアルで簡単に読み取ることができる。この新型ムーブメントを搭載するケースは、スピーク・マリンを象徴するピカデリーケースを進化させた、ニュー・ピカデリー ケースに納められている。新型ケースは、ストラップをケースにより近くに装着することができるほか、リューズもケースに一部埋め込まれるような位置に移動させることで、原型のDNA を受け継ぎながらも、よりソフトなデザインとなっている。
■スピーク・マリン『ワン&ツー オープンワーク デュアルタイム』
自動巻き。18KRGケース(直径38mm)。パワーリザーブ約52時間。30m 防水。4,300,000円(税別)or 4,500,000円(直径42mm / 税別)。世界限定各20本。
自動巻き。Tiケース(直径38mm)。パワーリザーブ約52時間。30m 防水。2,780,000円(税別)or 2,840,000円(直径42mm / 税別)。」世界限定各30本。

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パーペチュアルカレンダーを越える複雑機構のダブル暦!ブランパンの「トラディショナル チャイニーズ カレンダー」


ブランパンのトラディショナル チャイニーズ カレンダーは、中国の伝統から生まれた太陰太陽暦の原理に、グレゴリオ暦に準じた日付を組み合わせた傑作。旧正月を祝して十二支の最初の動物であり、幸運と繁栄の到来を告げるというネズミをあしらった限定コンプリケーションウォッチ。


5年の歳月をかけて開発された太陰太陽暦を取り入れた世界で初めての腕時計



トラディショナル チャイニーズ カレンダー
自動巻き(Cal.3638)。39石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約168時間。PT(直径45mm、厚さ15mm)。3気圧防水。世界限定50本。862万円(税別)。
 月の満ち欠けを基本とする太陰太陽暦は、太陽暦(グレゴリオ暦)に比べて1年が11日ほど短くなっており、その差は3年間でほぼ1ヶ月に達する。カルティエ 時計 電池交換そこで、その1ヶ月を閏月として加えることでズレを補正するのが太陰太陽暦だ。平均的な1年の長さは太陽暦に近い値となる。

 一方、太陽暦(グレゴリオ暦)は現在世界的に使われている暦だ。しかし、これも完璧な暦というわけではなく、4年に1度閏年を挿入しなくてはいけないのだが、128年に1度は閏年を除く必要がある。ちなみに今年2020年は閏年だ。現代の生活において、一般的に暦を意識するシーンは多くないと思われるが、注目していただきたいのは太陰太陽暦とグレゴリオ暦というふたつの異なる暦を連動させて、ダブルでカレンダー構造にしたブランパンの研究開発能力だ。

 ブランパンは2種類の暦を組み合わせるというメカニズムに挑戦した。だがそれぞれの暦に基づいた日付を同時に表示させるには、5年にも及ぶ研究・開発が必要だったという。両暦の時間区分の単位は同じではないことが、より作業を複雑にしたことだろう。

 グレゴリオ暦は太陽、太陰太陽暦は月の満ち欠けの周期に基づいている。60分を1時間、それが24時間集まって1日となるグレゴリオ暦とは異なり、太陰太陽暦は1日をおよそ2時間ずつの12の時辰(じしん)に分ける時法を採用している。それぞれの時辰には十二支の順番に従って、対応する動物の名前が付けられている。

 こうした情報がすべて、ブランパンのトラディショナル チャイニーズ カレンダーのグラン・フー・エナメルダイアル上に集約されている。今年の干支であるネズミは12時位置の小窓に現れる。その下には時辰のカウンターがあり、数字とシンボルが表示されている。3時位置には十干と五行が配され、9時位置の2本の針は月と日付を示している。また、太陰太陽暦の特徴である閏月を表示する小窓も備えられている。

 中国の暦の月を決める基準であり、ブランパンのカレンダーモデルの象徴的な要素であるムーンフェイズは、6時位置の小窓に際立つようにあしらわれている。さらに、これらの表示と連動したグレゴリオ暦に基づく日付はチャプタリングの縁の周囲に、ブルースティールのサーペント針によって読み取ることができる。



パーペチュアルカレンダーよりもさらに複雑なこのタイムピースは、自動巻きムーブメント3638によって作動する。
 搭載されているムーブメント、キャリバー3638にはシリコン製ヒゲゼンマイが採用されており、この性能の高いゼンマイを擁した3組の連結した香箱により約7日のパワーリザーブが可能となっている。複雑機構であるにも関わらず、ラグの下にはプッシュボタンがついており、ブランパンが発明し、特許を得た「アンダーラグコレクター」でカレンダーの調整操作を指先で容易に行うことができる。

 ブランパン創業の地であるヴィルレの名を冠すこのコレクションは、時を超えても洗練されている。ケースはダブルステップ・ベゼル、文字盤上のゴールドの植字によるローマンインデックス、およびセージの葉を切り出した形状の針などに現れている。ちなみに、セージの語源はラテン語で「癒す」を意味する「salveo」という言葉から来ていると言われており、浄化のハーブとヨーロッパでは珍重される。

 50個の限定で登場するのは、ホワイトゴールドのローターに今年の干支であるネズミが刻まれたモデル。ひとつひとつが、ル・ブラッシュにあるグランド・コンプリケーションのアトリエで働くひとりの熟練した時計職人によって組み立てられ、緻密に調整されている。


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ヴティライネンよりスポーティーなダイアルが魅力の「28Sport」が発売

ヴティライネンは「ヴァントゥイット」にスポーティな要素を加えた「28Sport」を世界限定8本で発売する。高いコントラストとサンドイッチ構造のダイアルによって昼夜を問わず高い視認性を誇る。同社の得意とする手作業による仕上げやダイレクトインパルス脱進機も採用されている。


ヴティライネン「28Sport」
同社ならではのクラシカルなデザインのケースが採用されている。ブラックを基調とした視認性の高いダイアルとテキスタイルの施されたレザーストラップによって、スポーティに仕上げられている。手巻き。21石。1万8000振動/時。パワーリザーブ約65時間。Ti(直径39mm、厚さ11.5mm)。3気圧防水。世界限定8本。価格未定。
サンドイッチ構造によって夜間でも美しい表情を魅せる、新たな「ヴァントゥイット」
 ヴティライネンより、同社の代表作である「ヴァントゥイット」にスポーティな要素を加えた「28Sport」が発表された。視認性を高めたダイアルが特徴的な本モデルには、同社が得意とする手作業による緻密な仕上げやダイレクトインパルス脱進機も受け継がれており、ヴティライネンの魅力を堪能できるモデルに仕上がっている。

 同社のコレクションには、シンプルでクラシカルなモデルやさまざまな素材や技法を駆使したドレッシーな時計が多かった。そこに一石を投じるのが今回発表された「28Sport」である。

 ブラックのダイアルとはっきりとした太めのインデックスの組み合わせは、その名の通りスポーティな印象をもたらしている。このダイアルは多層構造になっており、表面に見えるダイアルの下には、スーパールミノバが塗布された二層目のダイアルが隠されている。

暗所では下層のダイアルに塗布されたスーパールミノバが発光する。インデックスそのものではなく、その外周が輝いている様は美しく新鮮だ。いかなる場所でも時計が美しく見えるよう設計されていることが分かる。
 これによって、暗所ではダイアルに設けられた隙間から光が漏れ出し、高い視認性が発揮される。ダイアル中央とスモールセコンドはブラックオニキス製となっており、ギヨシェ彫りによって反射を抑えられた外周部との美しいコントラストを生んでいる。勿論、ヴティライネンの他モデル同様、ダイアルの装飾や仕上げは手作業によるものだ。

 ケースは、側面からラグにかけてテーパーがかけられている。こちらも同社の多くのモデルで見られるクラシカルな形状だ。素材には軽量なチタンが用いられており、テキスタイルの施されたレザーストラップと相まって、より軽快な着用感をもたらしていることだろう。


インデックスはヴィンテージ風のカラーとなっており、ブラックダイアルとの高いコントラストによって判読性を高めている。スーパールミノバは時分針にも塗布されている。ブレゲ針とスーパールミノバは珍しい組み合わせだが、違和感なく調和している。
 搭載される自社製ムーブメントには、大きなテンワとふたつのガンギ車が特徴的なダイレクトインパルス脱進機が採用されている。ヴティライネンを象徴するこの機構は、現行ほとんどのムーブメントが採用するスイスレバー脱進機に比べて摩擦が少なく、より効率よく動力を伝達することができるが、その分精密な調整が求められ、部品の製造や組み立てに高い技術を必要とされる。

 更に、幅が広くきれいな弧を描くブリッジの面取りにも同社らしさがうかがえる。ブリッジだけでなく、歯車やねじなどの細部に至るまで丹念な仕上げが施されており、その徹底ぶりには驚かされる。

 ヴティライネンの魅力をカジュアルに楽しむことができる「28Sport」は、世界限定8本の販売だ。

ブランド創立12周年を記念したモリッツ・グロスマン「Ⅻ バースデーエディション」

モリッツ・グロスマンはブランド創立12周年を記念し、19世紀の伝統的な時計製造技法を用いた限定モデル「Ⅻ バースデーエディション」を発表した。ローズゴールドケースとステンレススティールケースのふたつのバリエーションがあり、それぞれ6本、合計12本のみの限定生産となる。



モリッツ・グロスマン「Ⅻ バースデーエディション」は、18Kローズゴールドケース(左)とステンレススティールケース(右)の2モデル展開となる。


伝統的な技法を用いた「Ⅻ バースデーエディション」
 創立12周年を記念して発表された限定モデル「Ⅻ バースデーエディション」は、シルバーフリクション コーティングを施したダイアルを特徴とする。この技法は、ブランドの原点ともいえる19世紀のドイツ・グラスヒュッテで活躍した時計師、モリッツ・グロスマンが製作した振り子時計にも用いられている、伝統的な技法だ。インデックスがエングレービングされた文字盤に、銀の細粉と塩を含む白い粉を、少量の水を付けたブラシでこすることにより、きめ細かくマットな質感の文字盤が完成する。



モリッツ・グロスマン「Ⅻ バースデーエディション」Ref.MG-002907
手巻き(Cal.100.1)。20石。1万8000振動/時。パワーリザーブ約42時間。SS(直径41mm、厚さ11.35mm)。世界限定6本。270万円(税別)。
 時計師モリッツ・グロスマンをオマージュしているのは19世紀のコーティング方法だけではない。インデックスには、彼の手掛けた懐中時計に見られる大きなローマ数字を採用。繊細なフォルムの時分針はブルースティールに仕上げられている。12時位置には、1875年に作られたオリジナルロゴ「M.GROSSMANN」が刻まれ、全体がクラシカルな雰囲気で統一されている。

 搭載されているムーブメントはキャリバー100.1。ケースバックからは、グラスヒュッテの時計に特徴的なストライプ模様や3つのゴールドシャトン、精緻なエングレービングなどを眺めることができる。ラインナップはローズゴールド製のケースにダークブラウンのアリゲーターストラップを組み合わせたモデルと、ステンレススティールケースにブラックのアリゲーターストラップを組み合わせたモデルの2種類。それぞれ6本限定での販売となる。



テンプの受けには繊細で優美なエングレービングが施されている。角穴車に施されているのは、ゾネンシュリフ(太陽模様)と呼ばれる仕上げ。同社のムーブメントにおける見せ場のひとつだ。


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